Oreti river(オレッティリバー)
オレッティの年越し
オレッテイの年越し
年越しをどうするか考えた。
どこか山奥の人里はなれた場所にしたい。
山奥で、いい川があって、大きな魚が釣れる川、
オレッテイの山小屋で年を越すことにした。
オレッテイの山小屋なら誰も使う人はいないだろう。
年越しの川としてはもってこいだ。
車を止め山小屋までは歩いて一時間ほどなので、
食料と大量のビールとワインをリュックに詰め込んだ。
タソック気候のオレッテイは広い谷に、乾いた風が吹き、
枯れ草の匂いを運んでくる。
2001年12月31日今年最後の釣り。
のんびりと楽しもうと魚を探した。
相変わらずの魚のでかさに、気合いが入る。
さすがオレッテイ。
クリスマスにはこの川で70センチ8ポンドのブラウントラウトを
広兄が釣り上げている。
それにしてもどの魚も神経質ですぐ逃げていってしまう。
それでも粘って釣り上げた魚が、2001年の最後を飾る、
今年最大の72センチ8ポンドのブラウントラウトだった。
今年一年の記憶が頭の中を流れた、
卒業、北海道放浪生活、アンモナイト探し、アメリカ...
次から次ぎに思い出となって現れては消え、
今年最後のすばらしい魚に、2001年の大成功を感じた。
ニュージーランドには年越しそばもないので、
インスタントうどんを見つけて、シチューをスープに年越しうどんとした。
山小屋の暖炉でぶっとい薪をくべ、ゆっくりとビールを飲んだ。
人生最大の楽しい一年だったかもしれない。
2002年あけましておめでとう。ということで、
年が明けた朝は雨だった。
おかげで山小屋でのんびりとたき火を囲んですごした。
昼には青空が出てきたので、オレッテイへでかけた。
今年の初釣りだ。
1時間ほど下流に歩いて、釣りはじめようとした頃、
立っているのもやっとのほどの風が吹き出し、釣りにならなかった。
どうにもならず、たき火でもして遊んでると、
風が弱くなり、魚を探した。
すかざず見つけた魚にセミフライを投げると、カッポリとくわえてくれた。
2002年初の魚は63センチ、7.5ポンドの驚くほど太ったブラウントラウトだった。
突き出た口先までムチムチに太り、テカテカとツヤがあった。
今年初のいい魚に、2002年もいい年になりそうな予感がした。
次に飛び出した魚が、広兄のビックブラウンで、
流れの中で左右に動く魚を見つけ、一発でしとめた魚は、
72cm9ポンド4kg の大物だった。
広兄初物にして、記録更新。
恐れ入った!
完璧な釣り納めと、初釣りを終え満足満足で車に戻った。
さっきまでの狂った風は止み、心地よい風が谷を流れた。
夕日が雲を照らし、すばらしい夕焼けを見せてくれた。
すばらしい谷で、完璧な魚を手にし、野生的な山小屋でゆっくりと時は流れた。
まだまだ運はあるようで、今年もまたにぎやかな年になりそうだ。
体に気よつけて、よい年を作りましょう。
02年1月1日 オレッテイより
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